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書道の魅力

毛筆を使って文字を書く「書道」の魅力は、紙と墨による白と黒のコントラストが生み出す独特の美にあります。また、硯(すずり)に向かって心静かに墨をすり、集中して「書」を書くことで自然に身がひきしまり、心が澄みわたるような気持ちになることから、シニア世代にも人気があります。ここでは、書道に必要な道具や書体、筆の持ち方をご紹介します。
必要な用具とその使い方
書道で使用する道具には、次のようなものがあります。

墨
「墨」は、松の木や油を燃やしてできた煤煙(ばいえん)に、にかわ(動物や魚骨などに含まれるゼラチンが主成分)や香料を混ぜて固めたものです。墨は高温や湿度の変化を嫌うので、風通しの良いところで保管しましょう。墨の代わりに墨汁が使用されることもあります。
筆
イタチやタヌキ、馬などの毛が混じった固めの筆が書きやすく、初心者に最適です。上級者には、羊毛などで作られたやわらかい材質の「柔毫筆(じゅうごうひつ)」などもおすすめです。墨や墨汁のついた筆は、使い終わったらよく洗っておきましょう。
硯(すずり)
硯は中国産の「端渓硯(たんけいけん)」などが有名ですが、日本産の硯にも優れたものが多くあります。硯の墨をためる部分を「海」と言い、墨をする部分を「丘」と言います。硯は、この「丘」の部分の凹凸が細かいものが良いとされています。
墨をする際には、心を落ちつかせて硯に向かい、ゆっくりとした動作で行なうよう心がけましょう。なお、使い終わった硯は、墨を水できれいに洗い流しておくと長持ちします。
紙
書道で用いる紙には、和紙をはじめ、唐紙(とうし)や洋紙など様々な種類のものがあり、最近では、きれいな図柄が印刷されたものも市販されています。初心者は、墨がにじみにくいものを選ぶと良いでしょう。
その他の用具
書道では、これまでご紹介した道具以外にも、文鎮や下敷き、水滴、筆置きなどの小道具を使用します。こうした小道具を、自分の趣味に合ったもので揃えることも楽しみのひとつです。
書体の種類
書道では、中国に古くから伝わる書体(五体)を学びます。五体には次のものがあります。
草書(そうしょ)
「草書」は、中国の秦から漢の時代にかけて、文章を簡単に書く必要から生まれた書体です。後漢の時代になると、さらに芸術的な美しさが加わるようになったと言われています。曲線が多く、自由で流れるような筆遣いが魅力です。
楷書(かいしょ)
「楷書」は、正確に一点一画を書き、端正な形をした書体で、唐の時代に発達したと言われています。「正書」、「真書」とも言います。
篆書(てんしょ)
「篆書」は、秦の時代の公文書に使われていた文字で、書体としては最古のものです。この書体で名前などを石や象牙、角などの印材に彫り込むことを「篆刻(てんこく)」と言い、篆刻された印鑑は、絵や書などにサインの代わりとして押印されます。通常、実印などもこの書体が用いられています。
隷書(れいしょ)
「篆書」を読みやすくした書体で、漢の時代に発達したとされています。当時、「卑しい身分の者にも分かりやすい書体」という意味が込められていたと言われています。
行書(ぎょうしょ)
後漢の時代に、「隷書」を崩して早く書くために生まれた書体と言われています。「行書」の書体は「楷書」ともよく調和し、実用性が高いのが特徴です。
筆の持ち方
書道では、「正しい筆の持ち方」が重視されます。一般的な筆の持ち方には、次のようなものがあります。
単鉤法(たんくほう)
「単鉤法」とは、人差し指を筆管(ひっかん)の前に出す「一本がけ」の持ち方のことです。筆管に三本の指がかかり、細やかな線を描くことができるのが特徴で、小筆で細かな文字を書く際などに多く用いられています。
双鉤法(そうくほう)
「双鉤法」とは、人差し指、中指の二本を筆管の前に出す「二本がけ」の持ち方のことです。筆管を人差し指、中指、親指で持ち、後ろから薬指で支えます。筆の動きがゆるやかになり、強い線で文字を書く場合に向いています。
2008/03/25
