高齢者施設と介護保険の基礎知識
老後を安心して暮らすためのポイントのひとつが、住まいの選び方です。ここでは、高齢者施設の種類をはじめとする基礎知識と、老後の生活に密接に関係する介護保険の基礎知識をご説明します。
高齢者施設の基礎知識
高齢者施設の種類
平成12年の介護保険法の施行により、高齢者住宅や医療、また社会福祉を目的とした高齢者施設の数が飛躍的に増え、その形態も利用者のニーズに応えて多様化が進んでいます。 ここでは、主な高齢者住宅・施設の種類と、それぞれの特徴についてご紹介します。
介護を必要としない高齢者のための高齢者住宅・施設
介護を必要としない高齢者が利用する主な高齢者住宅・施設には、次のようなものがあります。

| 種 類 | 事業主体 | 特 徴 | |
|---|---|---|---|
| 高齢者住宅 | 高齢者向け優良賃貸住宅 (高優賃) |
民間企業、地方公共団体、地方住宅供給公社など | バリアフリー仕様の高齢者向け賃貸住宅。低所得者に対しては、家賃の補助があり、緊急時対応サービスなどの支援が受けられる。家賃補助制度があり、月額の家賃は5万円〜12万円程度。敷金は、家賃の3ヵ月分。 |
| シニア住宅 | 都市再生機構、地方住宅供給公社、民間企業 | もともと、終身年金保険を使って家賃を充当するシステムによって建てられた、高齢者向けにバリアフリー化した住宅で、談話室や健康管理室などの施設の利用、生活相談や家事など、自立した生活を支援するサービスを提供している。支払い方法は、終身利用権方式と賃貸方式、入居一時金と賃貸方式を併用する方式の3種類がある。終身利用権方式の場合、約3,000万円ほどの費用が必要。 | |
| シルバー ハウジング |
都市再生機構、地方住宅供給公社、地方自治体 | ライフサポートアドバイザーによるサービスが受けられる、バリアフリー仕様の公共賃貸住宅。利用料は都市再生機構では市場の家賃並みで、地方自治体では1万円〜10万円程度。 | |
| ケア付き 高齢者住宅 |
地方住宅供給公社 | 地方住宅供給公社が、民間企業の有料老人ホームと同じシステムで運営している高齢者向け住宅。終身利用権方式で入居金は1人1,800万円〜5,000万円。この他、300万円〜500万円程度の介護一時金が必要。 | |
| グループ リビング |
地方自治体、民間企業 | 5人〜9人の高齢者たちが、身体機能の低下を補い合って共同で生活する住宅。費用は家賃、食事代、管理費などで月に12万円程度。 |
| 種 類 | 事業主体 | 特 徴 | |
|---|---|---|---|
| 高齢者施設 | 有料老人ホーム (健康型) |
民間企業、社会福祉法人など | 住居や食事などのサービスを提供する高齢者向けの施設。終身利用権方式と賃貸方式があり、施設の8割〜9割は終身利用権方式。入居金は、施設によって異なり、数百万円〜数千万円と様々。他に管理費と食事代がかかる。 |
| 生活支援ハウス | 地方自治体 | 地方自治体が運営する高齢者向け福祉施設。独立した生活に不安を抱える高齢者を対象に、住まいや生活相談、緊急時の対応などのサービスを提供している。賃貸方式で仮住まいの要素が強く、利用料は収入に応じて無料から月5万円程度。 | |
| ケアハウス | 地方自治体、社会福祉法人、NPO法人、医療法人 | 自宅での生活が困難な高齢者に対して、バリアフリーの居住機能と、食事や入浴などの生活サービスを提供する。賃貸方式が主流だが、入居一時金との併用方式もある。費用は、月額7万円〜15万円程度。 | |
| 軽費老人ホーム (A型・B型) |
地方自治体、社会福祉法人 | 地方自治体などが運営する賃貸方式の高齢者施設。A型とB型の2種類があり、食事の提供があるA型は月に6万円〜17万円、食事の提供がないB型は月に3万円〜4万円ほどが必要となる。どちらも入居金は不要。 | |
| 養護老人ホーム | 地方自治体、社会福祉法人 | 健康状態、家庭の状況、経済的な理由などで自宅で生活ができない人を対象とした公的な福祉施設で、仮住まいの要素が強い。賃貸方式で本人と扶養義務者の収入に応じて利用料が決まる。 |
介護を必要とする高齢者のための高齢者住宅・施設
寝たきりや認知症の症状がある、介護が必要な高齢者のための高齢者住宅・施設には、次のようなものがあります。

| 種 類 | 事業主体 | 特 徴 | |
|---|---|---|---|
| 高齢者施設 | 介護付き有料 老人ホーム |
民間企業、社会福祉法人など | 食事などのサービスとともに、ホームのスタッフによる介護サービスが受けられる。費用としては、有料老人ホーム(健康型)と同様の費用に加えて、300万円〜500万円程度の介護一時金が必要。 |
| 認知症高齢者グループホーム | 民間企業、地方公共団体、地方住宅供給公社、都市再生機構 | 認知症の高齢者が、少人数で介護スタッフと共に生活する施設。賃貸方式が主で、費用は食費、管理費、家賃、介護保険料(1割負担)を含め、月額20万円程度。 | |
| 特別養護 老人ホーム |
地方自治体、社会福祉法人 | 自宅での生活が困難な、常時介護が必要な人を受け入れる施設。健康管理のサービスを実施し、医療サービスは行なわない。賃貸方式で、介護保険利用料の1割負担と食事代や雑費で、月に6万円〜10万円程度。 |
